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更新日:2020.01.15

「未知の旅へ踏み出そう♪」
生活困窮者のアパート転宅をサポート

スタッフインタビュー:鳥羽菜奈子

#千葉 #60代 #スタッフ #居宅移行支援

介護やボランティアの経験を生かしたい

――2011年入社ということで、8年ほど前のことになりますが、あらためて入社理由(志望動機)を教えてください(笑)

以前、私は家政婦や介護職のほか一般事務や自然食品の実演販売など幅広い仕事をしてきました。また、仕事のかたわら2006年から傾聴ボランティアをしており、「子どもの愛し方や接し方がわからない」といった子育てに悩むお母さん達からの相談を受けていました。
入社当時、自分自身も家事や育児に追われていましたが、SSSの「支援員」という求人を目にし、これまでの経験を生かせるのではないかと思って応募しました。
最近、映画『アナと雪の女王2』の「未知の旅へ~♪」という歌を聞くと生活困窮者支援の分野に飛び込んだ自分やSSSのことを思い出しますね(笑)

生活困窮者を施設から地域のアパートへ

――現在の仕事内容を教えてください。

葛西荘という無料低額宿泊所(以下、施設)で江戸川区からSSSが受託している「居宅生活移行等支援事業」の担当をしています。
この漢字の多い事業名をかみ砕くと、施設生活を送る利用者さんが居宅(地域のアパート等)に移行(転居・転宅)するのを支援する仕事ということになります。
おもな支援対象者は、さまざまな「生きづらさ」を抱えて施設に入所している単身の生活困窮者。最近では「住宅確保要配慮者」と呼ばれることがありますが、単身、困窮に加えて、高齢、要介護、障害など様々な「自立阻害要因」を持ち合わせている方への支援をしています。

まずは住民票の異動から

――居宅移行支援をするうえで利用者さんはどのような部分につまずいたり、課題をもっていますか?

利用者さんの多くは、生活保護を受給しており、身分証明書も無ければ携帯電話もない方がとても多いです。
住所設定を例にとります。前の住所が「職権削除」されている(本籍地に戻されている)ため、戸籍謄本等を取得しようと思ったが、「本籍地を覚えていない」「本籍地が市町村合併で町名が変わっている」など簡単に申請できないことが度々ありました。
住所設定ができないと、身分証明書も作成できず携帯電話も契約できないということになりますので、まずは支援の第一歩として住民票の異動、その後、マイナンバーカード(身分証明書)の取得といった具合にサポートしていきます。

不動産屋さんとの連携でスムーズな支援を

――生活保護をうけていたり、住所のない方がアパートを借りるのは簡単なことではないですよね。

たしかにアパートの大家さんの中には「生活保護者」や「高齢者」というキーワードに抵抗感をお持ちの方もいらっしゃいますが、長年、連携してきた不動産屋さん達は葛西荘の自立支援を理解すると同時に私達のことを信頼してくださっており、家賃や保証人不要といった条件に見合う物件を積極的に探してくれます。
また、居宅移行支援のノウハウも確立できており、
①住民票⇒②マイナンバー⇒③銀行口座⇒④携帯電話⇒⑤債務処理(該当者のみ)⇒⑥転宅
というようにスムーズな流れができています。

居宅移行しても元気でいてくれることが一番うれしい

――SSSで働く「やりがい」や魅力は何ですか?

携帯電話、連帯保証人、緊急連絡先などを持っていない人が物件の契約を無事にできたとき。
しかし、これは私たち支援員にとっては「ゴール」ですが、利用者さんにとっては「スタート」なので、その利用者さんが居宅移行しても元気でいてくれることが一番うれしいです。
※葛西荘では鳥羽支援員が着任してからの9年間に465人の居宅移行実績があがっています。(年平均51.6人)
それから、日ごろから施設長やもう一人の居宅移行支援員と連携がうまくできていると感じていて、ある意味「いいかげん」な私は、他のみなさんの「まじめさ」にずいぶん助けられていると思ってます。

補足)内外での連携が鍵

――(代表的な)1日の仕事の流れを教えてください。

  9:00 出勤
  9:15 施設長およびスタッフ間で1日の流れの確認・情報共有等
 10:30 福祉事務所など関係機関との連絡調整
       新規入所者の対応フォロー
 12:00 休憩
 13:00 利用者面談・同行支援(区役所、不動産屋、病院等)
 16:00 記録作成・デスクワーク
 17:00 退社

居宅生活につなげたあとのアフターフォローが課題

――最後に今後の抱負などメッセージをお願いします。

葛西荘から転居されたその後アパート生活が破綻してしまい、再度、生活困窮状態に陥ってしまったという話をたまに耳にします。(実際に葛西荘へ再入所してしまう方もいます)
また、施設の食事から自炊にかわることで、「食生活が乱れた」という話を聞くこともあります。糖尿や血圧の数値が悪化し、結果的に「インスリン注射するようになった」「入院した」という方もおり、こちらとしては必要な準備をして居宅へつなげていると思っていますが、アフターフォローに課題を感じています。
今後については、施設から転宅したあとの課題も含めて一つひとつ丁寧な支援をしていけたらと思います。

文(聞き手):竹浦史展
取材日:2019.12.24

鳥羽 菜奈子(とば ななこ)

1957年4月生まれ/2011年5月入社
特定非営利活動法人エス・エス・エス(NPO SSS)
葛西荘 居宅移行支援員
東京都出身。2006年より携わる子育て支援の傾聴ボランティアを現在も継続中。

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